一見不可能に思えることこそ・・・・
こういうお仕事をさせていただいているものですから、さまざまな相談がきます。
何とかして欲しい・・・オーナー様の苦悩と、解決策が見つからない焦燥感が伝わってくる事案だったり、あきらめムードが漂う事案だったり。
その中でも、経営数値上では、答えがない、もしくは、思いつかないと言う事案があります。
そんな事案に、関わっては無駄と思うのか、少しでも動かしながら解決していこうと思うのかですが、最近私のそんな事案へのスタンスが、変わりつつあります。
そういう難しい事案に知恵を絞ってこそ、仕事と言える・・・・仕事ってそういうことなのだと。
以前も、難しい事案から逃げていたわけではないですが、心底「何とかしよう」と思うのか、「やるだけやってみて・・・」と少しあきらめムードでやるのかの違いです。
ひとつ何か改善してみる・・・そこからまた新たな展開をゼロから考える・・・そういうことを地道に繰り返していく中で、答えはおのずと見えるものなんじゃないかと。
私が考えることではなく、なにか自然に見えてくるものではないかなと。
それは、アイデアの集積と地道な解決作業があってこそ見えるものだと。
もつれた糸をほぐすのや高い山を登るのに似ています。
何箇所ももつれていると、まず1つのところをほぐします。
そうすることによって、次のもつれが解きやすくなる。
高い山の頂上に登ったとき、最後の到達点から見たときのはじめの一歩は、本当に小さなもの。
仕事ってそういうことなのだ・・・この歳になってやっとですが、心の底からわかったような気がしてきました。
昨日TVで放映されていたのですが、アフガニスタンの民生支援のペシャワール会の中村 哲 医師の活動をみました。
それなんかまさにそうです。
治安が悪化し、外国人へのテロが繰り返されるアフガニスタンに一人残って、中村医師はなにをしているかというと、砂漠の耕作地化です。
中村医師は、決して緑地化のプロではない。
でも、「アフガニスタンの惨状は、そもそも、食糧不足がもたらしている。」そう信じた中村医師は、乾いた土壌に遠くの川から水路を引く作業を始めた。
最初は、アフガニスタン人も冷ややかな目で見ていたようです。
しかし、小さな体で汗をかき、毎日の些細なトラブルやわからないことがあったら、研究し、解決策を地道に実行した結果、アフガニスタン人が手伝うようになった。
やがて6年、一人の医師の小さな活動が、砂漠に水を引いてしまいます。
そこで、耕作された食糧で、人々は潤い、銃を捨てるのです。
ひとつの石を積む、丹念に懸命に。
なんか宗教じみて精神論でそうするのではなく、本気で解決するための一歩がそこにはあったのですね。
私も、中村医師がそうしたように、不毛の大地を緑に変えるような仕事を、この分野を通してやっていきたいと思うのです。
まだまだ、努力不足ですけど、はじめの一歩を踏み出さない限り、何も変わらないのですから。
最後に、中村 哲 氏の言葉でしめます。
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氷河の流れのように 中村 哲
農村や下町に行けば、そこには殆ど昔と変わらぬ人々の生活がある。そして我々の活動も、これらの人々の涙や笑いと共にある。何世紀も営まれてきた人々の暮らしが、たかだか10年やそこいらのプロジェクトで変わるものではない。しかも、俗にいう「進歩」や「発展」が本当にこの人々の幸せにつながるかどうか、私は疑問に思っている。
我々の歩みが人々と共にある「氷河の流れ」であることを、あえて願うものである。その歩みは静止しているかの如くのろいが、満身に氷雪を蓄え固めて、巨大な 山々を確実に削り降ろしてゆく膨大なエネルギーの塊である。我々はあらゆる立場 を超えて存在する人間の良心を集めて氷河となし、騒々しく現れては地表に消える小川を尻目に、確実に困難を打ち砕き、かつ何かを築いてゆく者でありたいと、心底願っている。
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